The Scent of Memory
「香りと記憶」
ある香りによって、記憶や感情が呼び起されるといった経験はありませんか。五感の中で、最もプリミティブでダイレクトに脳に作用する嗅覚は、あらゆる欲求や感情など人間の本能と直結しているといわれています。
「香りと記憶」をテーマに、日頃からDr. Vranjesをご愛用いただいている方々にお話しを伺いました。インタビューを隔週でお届けいたします。

自動車設計・生産技術、自動車工学・材料力学などに精通する、自動車評論家の福野礼一郎さん。自動車評論家という肩書きを持ちながら、クルマのみならずあらゆるジャンルの知識を有し独自の切り口で話す氏は相手を圧倒し、つい引き込まれてしまう。数々の著書を出版し、自動車雑誌「CAR GRAPHIC」、「LEVOLANT」、「GENROQ」などの連載記事は熱狂的ファンをもつ。

1. 「香りの記憶」と聞いて、思い浮かぶエピソード、または忘れられない香りはありますか?
「香りの記憶」と言われて思い浮かぶのは、アメリカの家庭の匂いですね。何の匂いかと問われると一言で言い表すことはできませんが、家庭で使われているクリーナーや洗濯洗剤、柔軟剤、デオドラント、お菓子や食品など、ありとあらゆる製品に入っている人工的な香りが混ざりあい、家中に広がって染みついていたものではないかと思います。アメリカの家庭は大抵どこでも独特のこの匂いがするんですが、これが記憶の中に強くインプットされて、青春時代の思い出と結びついています。それとはまた別の話ですが、香りを視覚的な「色」としてイメージすることもよくあります。例えば最近は、とにかくなんでもワインレッド色のものを見ると、「ROSSO NOBILE(ロッソ・ノービレ)」の香りを思い出してしまいます(笑)。

2. 香りを選ぶ上で重要なポイントは?
さまざまな香りを試してみても、意外な程はっきりと好き嫌いが分かれます。はじめの5秒で良いと感じたら自分の直観を信じますね。

3. 日常生活の中で香りにまつわるご自身のルール、またはゲン担ぎ等ありますか?
「ROSSO NOBILE(ロッソ・ノービレ)」のデキャンタを洗面台にも置いているのですが、毎朝顔を洗う際、蛇口をひねり洗面台に顔を近づけた瞬間、水の風圧でROSSO NOBILEの香りがフワっと沸き立ちます。その香りの中で顔を洗うのは、1日を幸せに始めるポイントになっていますね。

4. Dr. Vranjesの香りでお気に入りのものを教えてください
「ROSSO NOBILE(ロッソ・ノービレ)」の香りに出会ってから一瞬でこの香りが好きになり、今では家中、クルマの中までがこの香りで満たされ、もう離れられませんね。自宅ではデキャンタセットを複数使用していますが、帰宅し玄関を開けた瞬間この芳醇で濃厚な香りに包まれると、何とも幸せな気分になります。この香りはなんとも複雑な香りで、季節、湿度、気分によって感じ方が変わるのが不思議ですね。
また、長年愛用していたフレグランスまでも、ROSSO NOBILEに出会ってからはパッタリと使用しなくなってしまいました。それにしても、一度気に入ったこの香り、まさかこんなにハマるものかと自分でも驚いています。